KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

男性用スーツ(コート、ウエストコート、ブリーチズ)

© The Kyoto Costume Institute, photo by Toru Kogure

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男性用スーツ(コート、ウエストコート、ブリーチズ)

1765年頃 - フランス

素材・形状特徴
黄土色に小花とカルトゥーシュを織りだした紋織ベルベットの三つ揃い。銀糸を巻いたボタンの装飾。袖無しのウエストコート。ジャボ、スリーブ・ラッフルはボビン・レース
収蔵品番号
AC306 77-12-21AC

コート、ウエストコート、ブリーチズのセット。生地全面を埋め尽くすように配された小紋柄のテキスタイル(ドロゲ)は、18世紀中期の男性服にしばしば用いられる。 18世紀の男性服は、17世紀のそれのような奔放さは影をひそめ、洗練されたものになっていき、世紀を通してスタイルに変化があまりみられない。フランスでは17世紀の上着である「ジュストコール」が18世紀中頃には「アビ」(コート)と呼ばれるようになる。加えて「ジレ」(ウエストコート)、「キュロット」(ブリーチズ)で構成され、現代の紳士服の基本構成に近いものになっていく。

1760s-1770s