KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

男性用スーツ(コート、ウエストコート、ブリーチズ)

© The Kyoto Costume Institute, photo by Toru Kogure

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男性用スーツ(コート、ウエストコート、ブリーチズ)

1750-60年代 - イギリス

素材・形状特徴
臙脂色のウールの三つ揃い。コートとウエストコートは金糸ブレードと金糸を巻いた釦の装飾。ウエストコートは袖付き。
収蔵品番号
AC5507 86-51-3AC

18世紀の男性服の典型であるコート、ウエストコート、ブリーチズのセット。
コート、ウエストコート、ブリーチズという男性服の構成は18世紀を通じて変化は見られない。しかし、形態とディテールについては時代を追うごとに洗練されていく。世紀前半には幅広で肘まで届いていたコートのカフは袖に合わせて細く小さくなる。大きく広がる裾はたっぷりとたたまれていたプリーツが減り、背部へ後退して細身のシルエットへと変化していく。ウエストコートも初期はコートと同じ丈だったが、次第に短くなり、前裾はコートと共に両脇に流れるような斜めのカット(カッタウエイ)になる。

1760s-1770s