KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

紳士服

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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紳士服

1830年代 - イギリス

素材・形状特徴
テール・コートはこげ茶のウールのブロード・クロス。衿はベルベット。ベストは黒地の絹サテンに花模様を織りだしたカット・ベルベット。ズボンはチェック柄の綾織りの綿、スカーフは絹ポンジー。
収蔵品番号
AC7765 93-19-6AD

装飾を排除した上質な生地の輝きが、体に沿った綿密な仕立てを引き立てている。地味ではあるが細部にこだわった簡潔で機能的な紳士服は、19世紀初頭に浮上したしゃれ者「ダンディ」の美意識が手本となった。この新しい価値観により、男性服はその後ますます簡略化、定型化し、現代にまで続く規範として定着した。

1820s-1840s