KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

宮廷服

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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宮廷服

1820年頃 - スペイン

素材・形状特徴
ドレスは白い絹サテンの上に金糸刺繍の絹チュール。パフ・スリーブ。ウエストに着装するトレーンは赤い絹タフタに金糸刺繍と縁取りは金糸によるスカラップ仕上げ。
寸法
トレーンの幅193cm、長さ280cm
収蔵品番号
AC6300 89-8AC

厳かな、粛然とした気高さを漂わせる宮廷衣装。スペイン宮廷の公式な場で着用されたと伝えられる。長いトレーンは、赤い絹に金糸刺繍が目映い。刺繍には金糸の他にプレート状のいわゆる平金も併用され、金の輝きに変化を与えている。
1804年のナポレオンの戴冠式以来、西欧における女性宮廷服の様式が定まったとされる。身分に相応しい勲章や宝石と共に、肩、後にウエストに着装するトレーンは、位が高くなるほど長くなった。

1820s-1840s