KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

イヴニング・ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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イヴニング・ドレス

1855年頃 - フランス

素材・形状特徴
クリーム色の絹とウールのゴーズに花模様のプリント。ツーピース・ドレス。三段のティアード・スカート。バラ、コスモス、わすれな草、矢車草などを写実的に11色で染め出した捺染地が使われている。
収蔵品番号
AC9475 97-23-6AB

繊細で可憐な女性らしい1850年代の典型とも言うべきドレス。大きく開いたデコルテ、なで肩を包む小さな袖、ウエストラインは腰の細さを強調するため切り替え線が下に向かって尖り、スカートはふわりと膨らんでいる。3段の段飾りは装飾も兼ねて膨らみを強調している。絹とウールの交織は捺染が難しいが、色鮮やかに染め上げられており、捺染技術の飛躍的な発展がみられる。

1850s-1860s