KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

靴

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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1860年代後半

デザイナー
不詳
ブランド
ピーター・ロビンソン
レーベル
Peter Robinson Ltd costume REGENT ST.W.
素材・形状特徴
赤のウール平織。銀糸、多色糸で様式化された草花の刺繍。絹タフタのロゼット飾りにメタルのバックル付き。
寸法
24.5cm (長さ) / 7cm (幅) / 4.3cm (ヒール高)
収蔵品番号
AC4852 84-18-11AB

中央アジアの刺繍布を用いてイギリスで製作された女性用の靴。東方の織物や刺繍工芸品が好まれた19世紀中期の特徴を示す好例である。
刺繍はウズベキスタンの都市ボカーラ(ブハラ)に伝わる手法で、多色の色糸で草花を描くボカーラ刺繍と呼ばれるもの。モチーフの輪郭を単色の糸でステッチし、そのなかを塗りつぶすように銀糸や色糸で刺していく。図柄はペルシャの影響を受けており、銀糸を多用するのもこの地方の特徴である。

1850s-1860s