KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

デイ・ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa

画像にマウスカーソルを乗せると拡大します。

デイ・ドレス

1905年頃 - 製作国不詳

素材・形状特徴
黒いベルベットにシュニール刺繍。ワンピース・ドレス。ボディスにレースの装飾、ジャボ風の前あきに白の絹シフォン。絹サテンに機械レースを重ねたスカート部に、シュニール糸の長いフリンジ。
収蔵品番号
AC3621 80-29-2

流麗なシルエットの美しさが際立つ。ゆれる長いフリンジはドレスにざわめくような運動性を与え、アール・ヌーヴォーの有機的なものへの好みと一致する。
ベル・エポックの時代、豊かな胸を前方に突き出し、腰を後方に張り出した極端に細いウエストを強調するS字型シルエットのドレスが流行した。それはまさに新たな芸術運動、アール・ヌーヴォーが指向した曲線的な造形でもあった。

1900s