KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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ドレス

1908年頃 - イタリア

素材・形状特徴
白い木綿糸のアイリッシュ・クロッシェ・レース。ワンピース・ドレス。草花(ユリ、バラ、ブドウ、シダなど)、蜻蛉などの立体的なモチーフ。後ろ明き。
収蔵品番号
AC5680 87-36-1

立体的なクロッシェ・レースによってS字型シルエットに編みあげられたドレス。蜻蛉や百合、葡萄といった動植物は、アール・ヌーヴォーが好んだモチーフである。本品はアイリッシュ・クロッシェ・レースと呼ばれる鉤針編みで、スペインやヴェネツィアのニードルポイント・レースを手本に、1850年代からアイルランド南部の修道院を中心に作り始められた。当初は衿やカフスにあしらわれていたが、1905年から10年頃、総レース仕立てのドレスがヨーロッパで制作され、流行した。

1900s