KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

スーツ

© The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa

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スーツ

1940年代

デザイナー
ジャンヌ・ランヴァン
ブランド
ランヴァン
レーベル
JEANNE LANVIN PARIS 22 Frg st HONORÉ
素材・形状特徴
ベージュのウールの変わり織ツイル。ジャケットとスカートのセット。ポケットにトラプントと釦飾り。
収蔵品番号
AC4786 84-4-6AB

水平に張り出した広い肩、膝丈という、40年代の典型的なテイラード・スーツ。
第二次大戦中、パリはドイツに占領され、解放されたのは1944年だった。休業や移転するメゾンが続出し、パリに残留したメゾンは細々と活動を続けるものの、オートクチュール(高級仕立服)産業そのものの存続が危ぶまれた。また、材料不足も深刻で、活発な創作活動は思うにまかせなかった。統制下とはいえ、本品に見られるトラプントや美しいスカートの接ぎは、老舗ランヴァンの誇りを感じさせる。

1940s