KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

デイ・アンサンブル

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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デイ・アンサンブル

1956年秋冬

デザイナー
ガブリエル・シャネル
ブランド
シャネル
レーベル
CHANEL
素材・形状特徴
紺のウール・ジャージーのジャケットとスカート。白の毛糸のブレード飾り。袖口に共布のくるみ釦。
クレジット・ライン
ニューヨーク州立ファッション工科大学寄贈
収蔵品番号
AC4812 84-10-2AB

第二次大戦後、シャネルの復帰間もない頃の作品。ブレード飾りは、シャネルのロゴやライオンのモチーフの金ボタンなどと共に、戦後のいわゆる「シャネル・スーツ」の重要なディテールの一つとなった。
第二次大戦でメゾンを閉鎖したシャネルは、1954春夏コレクション、71歳でオートクチュールに復帰した。パリでは戦前と変わらぬ彼女のスタイルは、「古臭い」として必ずしも評価されなかった。しかし戦後、世界の経済、文化面をも牽引するようになったアメリカの女性たちは、ビジネスにもフォーマルな場面にも対応する合理的でシックな、いわゆる「シャネル・スーツ」を歓迎したのである。また、アメリカの既成服会社にパターンを販売し、シャネル風のスーツはアメリカから世界へとひろがっていった。

1950s