KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

イヴニング・ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa

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イヴニング・ドレス

1955年

デザイナー
クリスチャン・ディオール
ブランド
クリスチャン・ディオール
レーベル
Christian Dior PARIS
素材・形状特徴
アイボリーの絹サテンのワンピース・ドレス。胸部と2枚のパネルに、アイボリーと多色の絹糸や銀糸、ラインストーンやビーズによる草花の刺繍。アンダー・ボディスには11本のボーン。
収蔵品番号
AC10449 2001-7-1AE

上質な絹サテンの柔らかな光沢と華麗な刺繍が印象的なイヴニング・ドレス。本品は20世紀を代表する英国のバレリーナ、マーゴ・フォンティーン[1919-1991]が、1956年2月7日に行われたバッキンガム宮殿でのデイム(准男爵、勲爵位の夫人に対する正式尊称)の称号授与式に着用したもの。前身頃の内側を通るように見立てたダイナミックなデザインの大きなストール状のパネルが彼女の華奢な身体を優雅に包み、式典に相応しい華やかさを演出している。フォンティーンはこの他にもウエディング・ドレスを依頼するなど、ディオールの重要な顧客の一人だった。
1946年、パリにメゾンを開店したクリスチャン・ディオールは、世界中の王室、皇室の関係者、女優などトップレディーのために美しい素材と巧みな技術で高級感溢れるドレスを制作し、圧倒的な支持を得た。

1950s