KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

カクテル・ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

画像にマウスカーソルを乗せると拡大します。

カクテル・ドレス

1962年秋冬

デザイナー
クリストバル・バレンシアガ
ブランド
バレンシアガ
レーベル
(172 スタンプ)(JACQUELINE-GINETTE ANNA 手書き)
素材・形状特徴
全面に黒のプラスチック・パイエットを刺繍。土台は黒い「ガザール」。サッシュはレプリカ。
収蔵品番号
AC07006 91-15-2

プラスチック・パイエットが冷たく、ぬめるような、人工的な輝きを放ち、1960年代の人工的な質感を先取りしている。常に新しい造形を開拓してきたバレンシアガが、60年代に顕著になる形態の単純化、素材の重視という方向性をいち早く読み取り、新しい素材に挑戦している作品。
ドレス全体に刺繍されたパイエットは、身体の部位によって大きさが異なる。オートクチュールならではの完璧な仕事である。プラスチックは1920年代から注目されていたが、60年代にはファッションにも広く普及した。

1960s