KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

パンツ・スーツ

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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パンツ・スーツ

1969年秋冬

デザイナー
アンドレ・クレージュ
ブランド
クレージュ
レーベル
COURRÈGES PARIS EXCLUSIVELY FOR BONWIT TELLER
素材・形状特徴
白のウール/アクリルのツイル。金属ボタン、パッチ・ポケット付き。
収蔵品番号
AC5713 87-46-2AB

精緻なカッティングによって身体の柔らかなカーブを捉えた本品は、クレージュが1963年から発表し続けたパンツ・スタイル。女性のパンツ・スタイルをサンローランと共にオートクチュールに持ち込んだクレージュは、サンローランのような男性服から転用されたパンツではなく、若々しい女性のための新しいスタイルを打ち出した。60年代は、若さというキーワードを軸に、新しさや清潔なイメージがより高い価値を獲得していった。クレージュの白は、常に真新しさへの憧れを人々に与え続けた。
「最後のクチュリエ」と異名をとるバレンシアガのもとで1950年から11年間、裁断士として腕を磨いたクレージュは正確なテクニックを駆使し、構築的な服を創り上げていく。バレンシアガから引き継いだ徹底的な厳格さにより、ブランドの拡大後も高い品質を保った。

1960s