KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

トップ、パンツ

© The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa

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トップ、パンツ

2008年春夏

デザイナー
栗原たお
ブランド
タオ・コム・デ・ギャルソン
レーベル
tao COMME des GARÇONS
素材・形状特徴
多色のバラ柄をプリントした白の綿ボイルに藍で蝶(トップ)と菊(パンツ)をオーバープリント。
収蔵品番号
AC11804 2008-17-3AD

浴衣によく使われる注染(ちゅうせん)の技法によって、伝統的な和柄が、洋風のバラ柄プリントの洋服地に重ね染された。注染は江戸染浴衣の老舗「竺仙」による。服地よりも布幅の狭い浴衣地の染色法のため、服地を半分にカットしてから染められている。栗原たおは、和柄を使ったことについて、「藍色を眺めて『夏』を感じ、和柄に触れて『涼』をとることって素敵」と語ったが(『WWDジャパン』2007年10月22日)、ここには日本文化に対する親しみや敬意とともに、新たな視線が感じられる。 彼女は、服作りのプロセスを見つめ直し、時間をかけながら新たな造形表現とそこに生まれるデザインの強さを求める。この姿勢は、コム デ ギャルソンの創設者、川久保玲や同門の渡辺淳弥にも共通する。

2000s