＊会期終了しました。／This exhibition has ended.

Tokio Kumagai, Pumps, c.1984
Collection of the Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

KCIの収蔵品を展示する《収蔵品紹介》シリーズ。第9回の今回は、「Tokio Kumagai」の作品をご覧頂きます。

　20世紀後半、日本ファッションは、日本経済の成長と共に世界に羽ばたき、その独自性を開花させました。1970年に始まる高田賢三、三宅一生、続く80年代の川久保玲や山本耀司等、日本人デザイナーの活躍は、ファッションの可能性を大きく広げ、西洋の美意識の枠内に留まっていたファッションの創造性の扉は、広く世界へと開いていきました。

　そうした中の一人、熊谷登喜夫（Tokio Kumagai, 1947-87）は、1980年代に靴を中心としたデザイン活動で注目されました。熊谷の作品は、旧来の靴というカテゴリーに捕らわれない独創的なデザインが特徴です。オブジェのように自由な発想で作られた靴は、ユーモアとアイディアに溢れ、身体に付ける身近なアートとして、モダン・アートを連想させます。

　彼の代表作である動物や花、食べ物を素材にしたシュールレアリスティックな作品、カンディンスキーの表現主義やポロックの抽象表現主義、20世紀初頭の未来派などに影響を受けたモダン・アート・シリーズなどは、女性たちに靴を履く楽しさを与えました。そして今も、靴の楽しさを味わってほしいという、彼の熱いメッセージを伝えています。

　本展は、KCIが本年7月28日から東京都現代美術館で開催する「Future Beauty　日本ファッションの未来性」展の関連企画として、日本ファッションの歴史に大きな足跡を残した熊谷登喜夫の代表的な作品を展示します。

【概要】
会期：2012年5月21日（月）～7月27日（金）
開館時間：午前9時30分～午後5時（入館は4時30分まで）
休館日：土・日・祝日
会場：KCIギャラリー
入場料：無料　＊団体（20名様以上）でお越しの場合は事前にご連絡くださいますようお願いいたします。
出展作品：「Tokio Kumagai」の作品、約70点

※この夏の電力需給状況により、計画停電が実施される場合、KCIギャラリーの開館時間が変更になることがございます。あらかじめご了承ください。

Information on "Pick up from KCI's collection IX" at KCI Gallery
Title: "Pick up from KCI's collection IX"
Exhibits: Approx. 50 pieces of shoes by Tokio KUMAGAI in 1980s.
Date: May 21-July 27, 2012
Monday to Friday, 9:30 a.m.-5:00 p.m. (No admission after 4:30 p.m.)
(Closed on Saturday , Sunday and National Holiday)
Venue: KCI Gallery
Entrance: Free

* Parts of Kyoto are having scheduled blackouts in this summer to save power. The opening or closed hour of the KCI Gallery may be changed without notice.