KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

イヴニング・ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Taishi Hirokawa

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イヴニング・ドレス

1864年頃 - フランス

素材・形状特徴
アイボリーの絹タフタのツーピース・ドレス。クリノリン・スタイル。ボディス、ウエスト、スカートの後ろ部分にシュニールのフリンジ飾り。花と葉の輪と黒の長方形を組み合わせた図柄を刺繍。
収蔵品番号
AC10376 2000-40-3AD

典型的なクリノリン・スタイルのドレス。大柄のモチーフが刺繍によって大きなスカートに効果的に配されている。前後の身頃、ウエスト、後ろスカートの楕円形のパネルの縁取りにはシュニールの精巧なフリンジ装飾が施され、豪華さを際立たせている。おそらく当時のファッション・リーダーが身につけたのであろう。
19世紀、男性服のデザインは機能的で簡素になっていったが、それとは対照的に女性服は装飾的になっていく。フリンジ、タッセル、ブレードなどのトリミング装飾(パスマントリー)にはさまざまに技巧を凝らしたものが登場した。

1850s-1860s