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収蔵品紹介22:教育者としてのデザイナー:山脇敏子の軌跡を辿って/"Pick up from The KCI's collection, No.22" at The KCI Gallery

2016.09.23 Update

 戦後日本社会における「ファッション・デザイナー」と呼びうる職業の歴史を顧みると、そこにはいくつかの形象の変遷が浮かび上がってきます。とくに既製服の普及、JIS規格に基づいたサイズの標準化、ファッション誌『an・an』と『non・no』の創刊といった1970年代前後に生じた衣服に関するいくつかの現象は、大きく彼らの社会的役割を変えていきました。
三宅一生(ISSEY MIYAKE)や山本耀司(Yohji Yamamoto)、川久保玲(COMME des GARÇONS)をはじめとする「芸術家としてのデザイナー」は、こうした社会的状況のなかで生まれたといえます。
それでは、それ以前のデザイナーの形象とは何でしょうか。
本展では戦前・戦後を通じて活躍し、2011年に京都服飾文化研究財団(KCI)に寄贈いただいた、山脇敏子氏(1887-1960)の作品から、この姿の一端を明らかにできればと思います。
そして、本展を通じて、翻って現在の「ファッション・デザイナー」の形象について考える一助となれば幸いです。


【概要】
会期:2016年9月26日(月)~12月22日(木)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:土・日・祝日、ただし11月3日(祝・木)、23日(祝・水)は開館
会場:KCIギャラリー
入場料:無料
*団体(20名様以上)でお越しの場合は、事前にご連絡くださいますようお願いいたします。
出展作品:山脇敏子氏が1950年代にデザインしたドレス、きもの 計9点
『季刊 私のデザイン』No.5, 1955年など、ファッション誌 計3冊


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山脇敏子 きもの「高圧線」1956年/Toshiko Yamawaki, Kimono, "power cable", 1956
京都服飾文化研究財団所蔵、学校法人山脇服飾美術学院寄贈
Collection of The Kyoto Costume Institute, gift of Yamawaki Fashion Art College


"Pick up from The KCI's collection, No.22" at The KCI Gallery

Title: "Pick up from The KCI's collection, No.22: Toshiko Yamawaki, as a fashion designer and teacher.
Exhibits: Dresses and Kimonos designed by Toshiko Yamawaki, 1950s, 9 pieces.
Fashion magazines including "Kikan Watashi no Desine"No.5, 1955, 3 copies.
Date: Sep. 26 -Dec. 22, 2016
Monday to Friday, 9:30 a.m.-5:00 p.m. (No admission after 4:30 p.m.)
Closed on Saturday, Sunday, National Holiday, except Nov. 3, 23(Holiday).
Venue: The KCI Gallery
Entrance: Free
* KCI does not own a permanent exhibition gallery.
* The space of The KCI gallery is 86m² (926 ft²).

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