
© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama
画像にマウスカーソルを乗せると拡大します。
ドレス
1956年
- デザイナー
- 山脇敏子
- レーベル
- 無し
- 素材・形状特徴
- 紫の絹タフタのドレス。金糸刺繍による波模様。紅白の絹糸による鹿の子柄。リボンはドレスと共布。
- クレジット・ライン
- 学校法人山脇服飾美術学院寄贈
- 収蔵品番号
- AC12555 2011-8-35AB
紫の絹タフタ(精好)地に荒波を絵画的に大胆に刺繍で表現した豪華なドレス。北斎の作品を頂点として世界的に広く知られる波文が、ドレスの前面に激しく涌き立つようにダイナミックに配されている。波文は日本では古くより親しまれ、きものをはじめさまざまな装飾に使われる。このドレスでは波が金糸による刺繍で表現されて、より一層の強い印象を与えている。
山脇敏子は、戦前から戦後にかけて活躍した女性デザイナーのひとりである。彼女は教育者として洋裁学校の開設やスタイル・ブックの創刊(『服飾美術』)を通して、たんに当時の日本社会における洋装化を牽引しただけではなく、和服/洋服という弁別を越境し、あるいは折衷させた作品を数多く残している。なお本品は1957年にパリのチェルヌスキー美術館にて開催した、彼女の「日本の服飾と衣装人形」展のなかで展示されたもののひとつである。
1950s
KCI