KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

ドレス[左] ドレス[右]

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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ドレス[左]
ドレス[右]

1970年頃[左]
1971年[右]

デザイナー
ティア・ポーター[左]
バーバラ・フラニッキ[右]
ブランド
ティア・ポーター[左]
ビバ[右]
レーベル
thea porter london[左]
BIBA[右]
素材・形状特徴
黄色地に赤のストライプ織のインド木綿のワンピース・ドレス。オレンジの木綿にミラー・ワークを施した装飾。ブルーの別珍をアップリケ。[左]
花柄のプリントを施したベージュ・ピンクのヴィエラのワンピース・ドレス。大きなスクエア・カットのネックライン。共布のベルトを縫い留め。[右]
収蔵品番号
AC9749 98-43-10 [左]
AC10414 2000-48-1 [右]

1960年代に「スウィンギング(いかした)・ロンドン」という言葉を流行させた若者文化の発信都市、ロンドンのデザイナーたちの作品である。懐古趣味的なビショップ・スリーブに見られるように、現実社会から逃れて過去や異国を想わせる服が、ロンドンを中心とした若者のストリート・ファッションで注目されていた。
右は「ビバ」(1963-76)のドレス。バーバラ・フラニッキの伝説的なブティック、ビバは、カジュアルで買い易い価格の服をデザインし、ロックをすさまじい音量で店内に流す若者向けブティックの先駆けであった。ロンドンの若者文化を体現する「ビバ」は、古着を着こなす若者たちの動きを先取りし、70年頃には懐古的な「レトロ・シック」なファッションを打ち出し、世界的に高い人気を得た。
左はシリア生まれのティア・ポーター。67年頃からロンドンで本格的に服のデザインを始め、中東、インドなどの、エスニックな素材や装飾を重視し、ヒッピー的な志向性のもとに作品を展開した。

1970s