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収蔵品紹介28:なんとなく、スーツ。:「型」と遊ぶ,/"Pick out from The KCI's collection, No.28" at The KCI Gallery

2018.10.01 Update

 私たちは何かを着ることで何者かになることができます。同時に、私たちは他人の服装を視ることで、その人がどのような人間であるかを認識しています。すなわち、衣服とはある人間の社会的属性を示す、重要なフレーム(=「型」)なのです。
 制服はその代表的な事例として挙げられるでしょう。私たちは制服を纏うことで、何らかの職業や集団に所属していることを表現しています。一方、制服には規則やマナーがつきものであり、ときにそれから逃れようと着崩したりすることで反抗しようとします。さらには、制服を着た私に向けられた他人の視線をあらかじめ想定することで、私たちは他人の印象を操作しようと試みたりします。
制服とは何か。明確な答えはわかりませんが、そこには私たちがなんとなく共有している「型」があるのではないでしょうか。スーツもまた現代社会を生きる、多くの働く人びとにとって、ひとつの制服であるといえるでしょう。私たちはなんとなくスーツという「型」があることで、微細なデザインやスタイルを楽しむことができ、そこに勝手なイメージを膨らませることができるのです。

【概要】
会期:2018年9月25日(火)~12月21日(金)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:土・日・祝日
会場:KCIギャラリー
入場料:無料
*団体(20名様以上)でお越しの場合は、事前にご連絡くださいますようお願いいたします。
出展作品:20世紀初頭から現在までの男女のスーツ 計12点
ブランド:ROGERS PEET COMPANY 1900s, PIERRE CARDIN c. 1975, GIORGIO ARMANI c. 1985, CLAUDE MONTANA 1990A/W, PAUL SMITH 2000S/S, VIKTOR & ROLF 2003A/W, DIOR HOMME 2006S/S, THOM BROWN 2016, etc.

201810.jpg
ヴィクター&ロルフ スーツ 2003年秋冬
VIKTOR & ROLF, suit, 2003AW
京都服飾文化研究財団所蔵、畠山崇撮影
Collection of The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama


"Pick up from The KCI's collection, No.28" at The KCI Gallery

Title: "Pick up from The KCI's collection, No.28: Image of suits: its standard, deviation and irony

Suits from the beginning of the 20th century to the present, 12 pieces.

Exhibits: Brand: ROGERS PEET COMPANY 1900s, PIERRE CARDIN c. 1975, GIORGIO ARMANI c. 1985, CLAUDE MONTANA 1990A/W, PAUL SMITH 2000S/S, VIKTOR & ROLF 2003A/W, DIOR HOMME 2006S/S, THOM BROWN 2016, etc.
Period: Sep. 25 -Dec. 21, 2018
Monday to Friday, 9:30 a.m.-5:00 p.m. (No admission after 4:30 p.m.)
Closed on Saturday, Sunday, and July 16th (National Holiday).
Venue: KCI Gallery
Entrance: Free

* KCI does not own a permanent exhibition gallery.
* The space of the gallery is 86m² (926 ft²).

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