
© The Kyoto Costume Institute, photo by Toru Kogure
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ドレス(ルトゥルーセ・ダン・レ・ポッシュ)
1780年頃 - フランス
- 素材・形状特徴
- モワレ柄の赤い絹ファイユと白い絹平織のペキン縞。共布とフライ・フリンジの縁飾り。共布のペティコート(ジュップ)。
- 収蔵品番号
- AC5316 86-8-4AB
イギリスからやってきた風習である田園の散歩や戸外での憩いのために、動きやすさを重視した庶民の服から生まれた着こなしが流行する。その一つは、本品に見られるルトゥルーセ・ダン・レ・ポッシュと呼ばれた着装方法。ガウンの裾を両サイドのスリットから引き出し、後ろ腰にたっぷりと襞を寄せてからげる。強いコントラストを見せる赤と白のペキン縞がよりその効果を高めている。
ペキン縞は、もとは中国で作られた同等の幅による異なる織り方や色彩による縞柄の織物。中国趣味の広がりを受けて、1760年頃にはフランスでも作られるようになり流行した。ジャン・シメオン・シャルダンが描くように、富裕な市民階級の女性たちはこうした縞柄をよく着ている(The Morning Toilette, c.1741, Nationalmuseum, Stockholm)。
1780s-1790s
KCI