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京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

アンサンブル(ポンチョ、トップ、スカート、キャップ、スニーカー)

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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アンサンブル(ポンチョ、トップ、スカート、キャップ、スニーカー)

2018年秋冬

デザイナー
クリストファー・ベイリー
ブランド
バーバリー
レーベル
BURBERRY London England
素材・形状特徴
ポンチョはウールとカシミアのツイル。格子柄とレインボー柄の織り出し。トップは白の綿ネットのランニング・シャツ。スカートは黒のウール・ツイル。キャップはベージュの綿ツイル。格子柄を織り出し。スニーカーは白と黒のスエード。甲部分にベルト。
収蔵品番号
AC13645 2018-16AF

バーバリーの2018年秋冬コレクションでは、当ブランドの代名詞といえるコーポレート・タータン、「バーバリー・チェック」にレインボーカラーを加えたルックが数多く登場し、見る者に鮮烈な印象を与えた。2010年代に世界的広がりをみせたレインボーカラーは、「LGBTQ」への理解促進や権利改善運動の象徴として既に1970年代から使われてきた旗の色であるが、これまでハイ・ブランドに採用されることは稀であった。本品にみられるコーポレート・タータンとレインボーカラーの並置の含意には、社会問題を正面から捉え、ファッションとして表明することがこれからのハイ・ブランドの果たすべき役割のひとつである、というメッセージを読み取ることができる。本コレクションは、2002年春夏コレクションよりバーバリーのイメージ刷新をし続けてきたクリエイティブ・ディレクター、クリストファー・ベイリー[1971- ]の最後のショーとなった。

2010s