KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

ジャケット、パンツ

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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ジャケット、パンツ

2016年春夏

デザイナー
森川マサノリ
ブランド
クリスチャン ダダ
レーベル
CHRISTIAN DADA
素材・形状特徴
黒の馬革。背部にハヤブサ、髑髏、富士山、桜、両袖に龍の刺繡。パンツの両脚後ろ側に龍の横振り刺繡、ウエストベルト用ストラップ付き。
収蔵品番号
AC13389 2016-8-1AB

『The Wild One(邦題:乱暴者)』(1953年)のマーロン・ブランドは現代のデザイナーにも影響を与えており、森川マサノリはまさに同映画にインスピレーションを受けたことで本品を制作した。当時のアメリカのバイカーのスタイルがシルエットや生地のうえでは再現されながらも、そこに伝統工芸である横振り刺繡など繊細な技法が組み合わされて、バイカーたちの反骨精神と純粋さが表現された。森川は香川県の工芸が盛んな町に生まれ、横振り刺繡の職人であった祖父をもつ。2010年にブランド「クリスチャン ダダ」を設立。毎シーズン、横振り刺繡を用いた作品を発表した。2019年11月、ブランドの休止を発表した。

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