KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

扇

© The Kyoto Costume Institute, photo by Toru Kogure

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1800年頃 - 中国

素材・形状特徴
全面透かし彫りの象牙。ブリゼ型。
寸法
26cm / 46cm
収蔵品番号
AC1708 78-41-112

中心のメダイヨンにはモノグラム、左右に配したメダイヨンには東洋風の五重の塔と松のモチーフが配された折衷的なデザインである。モノグラムは1780年から1815年頃の扇に特徴的。それらのモチーフをとり囲むように扇全面に草花が散らされ、上縁に牛・馬・きつね等が配されている。中国で生産されたヨーロッパ市場向けの扇は、中国風と西洋風のデザインが融け合い人気を博していた。スティックと呼ばれる各々が独立した硬い棒状の素材を糸やリボンでつなぎとめるブリゼ型。

1800s-1810s