KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

ドレス(ローブ・ア・ラングレーズ)

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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ドレス(ローブ・ア・ラングレーズ)

1780年代(素材:1740年代) - イギリス

素材・形状特徴
白い綿チンツに多色の様式化された花のプリント。前身頃は紐締めのコンペール形式。ガウンの前中心、裾、カフスには布端が使われ、ボーダー柄が配置。
収蔵品番号
AC6978 91-11-1

様式化されたインド風花柄が赤を中心に、青、緑、黄色などの多色による手描きと木版ブロック彩色されたドレス。ドレスの形状はローブ・ア・ラングレーズだが、縫い直された痕跡から、もともとはローブ・ア・ラ・フランセーズであったと想定される。
インド製の手描きや捺染による絵柄の綿織物(インド更紗)は、17世紀に西欧で知られるようになり、大流行した。18世紀にはヨーロッパで捺染産業が生まれる。綿の捺染布は、繊細で異国的なモチーフと鮮やかな色彩で、室内装飾や衣服用の布地として流行した。インド更紗は、フランスでアンディエンヌ(インドのものの意)、イギリスでチンツ(色とりどりの意)と呼ばれた。

1780s-1790s