KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

ドレス(部分)

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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ドレス(部分)

1840年代 - 製作国不詳

素材・形状特徴
平織のウールにプリント
収蔵品番号
AC1002 78-30-16A

群青色と水色の波紋のぼかしと白地に赤、ピンクなどの花柄がストライプ状にウール地にプリントされている。1840年代にはウール地のぼかし染めが可能となり、多様なヴァリエーションを生み出した。
この時代、捺染に関する技術は飛躍的に進歩を遂げた。多彩な色彩は、高価な絹織物でしか表現できなかったが、プリントにより比較的安価な綿やウールにも使われるようになる。ペロチン式捺染機が1834年に完成し、小花模様のプリントが大量かつ経済的に生産可能となり、汚れや縫製技術の未熟を目立たせない、安価といった理由から、小柄なプリント地は一般大衆層の服として広がった。

1820s-1840s