KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

レター・ケース

© The Kyoto Costume Institute, photo by Tohru Kogure

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レター・ケース

1770年代後半

素材・形状特徴
赤の絹ファイユ。左右にフラップ付のポケット。チェーン・ステッチによる絹糸刺繍。フラップと縁にブレード飾り。
寸法
(開いた状態)約17cm(縦)/ 約22cm(横)
収蔵品番号
AC5775 88-19-4

二つ折りの長方形のレター・ケース。表側と内側には左右対称のモチーフが、すべてチェーン・ステッチで刺繡されている。表側の四隅には草花模様があしらわれ、上部に3本線をもつハートが中央に配置されている。内側にも同様の草花とハートのモチーフがみられ、片方の面に「QUAND ON AiME(愛していれば)」、もう一方に「TOUT EST PLAiSIR(すべては喜び)」という文章が刺繍されている。
17世紀以降、レター・ケースは手紙や重要な書類の保管に用いられ、その素材は革、絹、藁など多岐にわたり、形状も二つ折りや筒状など多様である。贈物や記念品として制作されることもあった。レター・ケースにはしばしば、キューピッド、燃えるハート、愛の女神ヴィーナスといった「愛」、そして犬など「忠誠」を象徴するモチーフがみられる。こうしたモチーフは18世紀の絵画やかぎ煙草入れ、扇子などの装飾小物にも広く用いられた。

1760s-1770s