KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

コート、フード、ブラウス、スカート

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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コート、フード、ブラウス、スカート

1903年頃 - 製作国不詳

素材・形状特徴
コートは茶色の麻平織にコード飾りとくるみ釦。フードは白の絹羽二重とチュール。目出し部分は雲母製。ブラウスは毛ツイルの多色のストライプ。スカートはグレーの毛製。
収蔵品番号
AC3933 81-25-49, AC4477 83-11-13, AC2083 79-5-13, AC4175 81-29-5

20世紀初頭、贅沢品だった自動車でドライブを楽しむための女性服。自動車は最新の遊びであり、富裕階級のステイタス・シンボルでもあった。しかし、当時の自動車は屋根なしで、乗車者は風雨にさらされ、さらに、舗装されていなかった道路からは土埃が舞い上がり、乗車者に襲いかかった。風雨や汚れを防ぐため、ドライビング用の服装が考案された。ロング・コートと眼鏡、そして優雅さとは程遠い埃よけのフードを付けた装いである。

1900s