KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

パンツ・スーツ[左] パンツ・スーツ[右]

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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パンツ・スーツ[左]
パンツ・スーツ[右]

1980年代後半[左]
1980年代後半[右]

デザイナー
ジョルジオ・アルマーニ[左]
ジョルジオ・アルマーニ[右]
ブランド
ジョルジオ・アルマーニ[左]
ジョルジオ・アルマーニ[右]
レーベル
GIORGIO ARMANI[左]
GIORGIO ARMANI[右]
素材・形状特徴
赤とグレイのストライプのダブル・フェイス・ウールのジャケット。グレイのウール・ギャバジンのパンツ。[左]
紺白のストライプの綾織ウールのジャケットとパンツ。[右]
収蔵品番号
AC10191 99-36-2AC [左]
AC10192 99-36-3AB [右]

上質なウール素材のパンツ・スーツは、芯地無しの一枚仕立て。軽やかな着心地である。アルマーニのスーツは、高級素材、丁寧な仕立て、快適な着心地によって、「シャネル・スーツ」と共に1980年代のエグゼクティブ・ウーマンにその地位と能力をさりげなく主張する手段として歓迎された。
1975年にミラノでブランドを設立したアルマーニは、男性服から出発した。彼は男性服の知識を基礎に、80年代、新しいテイラード・スーツを男女に提案してミラノ・ファッションを世界的に押し出し、大きな成功を得た。折り目や皺を防ぐために服の内部に使われていたパッドや芯地の位置を変更、省略し、既存の堅苦しいジャケットを解体、再構築した。フランスの生産拠点の役割を担っていたイタリアは、アルマーニ、フェレ、ベルサーチといった高い実力を持つデザイナーたちの登場で、80年代、フランスと並ぶファッション発信国として世界的な地位を築いていった。

1980s