KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

コート

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takeru Koroda

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コート

1988年秋冬

デザイナー
ジャン=シャルル・ド・カステルバジャック
ブランド
J・C・ド・カステルバジャック
レーベル
無し
素材・形状特徴
オフホワイトの化学繊維製フェイク・ファー。32体のテディ・ベアを縫い留め。
収蔵品番号
AC13489 2017-13

フェイク・ファーのコート全面に、同素材で作られたテディ・ベアが縫い留められており、もこもことした子熊たちがひしめく様が愛らしい。1975年の本ブランド設立以来、西欧の伝統的な服作りの歴史に縛られることなく、ユーモア溢れる作品を提案してきたジャン=シャルル・ド・カステルバジャック(Jean-Charles de Castelbajac)[1949- ]らしい作品である。本品が発表された1980年代末はまだリアル・ファー全盛の時代だったが、デザイナーは「本物のファー・コートよりずっと人目を引くと、多くの有名な女性たちが購入した」と語っている。
テディ・ベアの温もりに包まれたいのは、女性ばかりではない。近年カステルバジャックは、音楽プロデューサーのファレル・ウィリアムズやラッパーのドレイクら、男性たちのためにもテディ・ベア付きのコートを制作。2024年秋冬の「ヴェトモン」のコレクションではカステルバジャックと同ブランドがコラボレーションし、男性モデルたちがテディ・ベア・コートをクールに着こなした。

1980s