KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

コート、バッグ

© The Kyoto Costume Institute, photo by Yuji Ono

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コート、バッグ

2004年秋冬

デザイナー
マーク・ジェイコブズ
ブランド
ルイ・ヴィトン
レーベル
LOUIS VUITTON PARIS
素材・形状特徴
赤・黒・緑の格子柄ウール・ツイルのコート。毛皮のトリミング。バッグは緑のカット・ベルベット。モノグラムを織り出し。
クレジット・ライン
ルイ・ヴィトン・マルティエ社寄贈
収蔵品番号
AC11188 2004-31-2AD

衿やつき合わせ部分のライニング、カフスにあしらわれた毛皮は、光沢のある上質なイタチ科のフィッチ。毛皮は古来より防寒など実用的な用途以外に、権力や富を誇示する素材の一つとして珍重されてきた。とりわけ北方や未開の地に生息する動物の毛皮は、動物愛護が声高に叫ばれつつもなお、その希少性から現代でも高いプレステージを持っている。19世紀まで主に衣服の裏張りに使用された毛皮は、20世紀初頭より表使いが一般的になり、贅の顕示が最も顕著な装飾品の一つとなった。 ラグジュアリー・ブランドの代名詞として世界中を席巻しているルイ・ヴィトンは、1854年に鞄メーカーとして出発。1896年にデザインされたルイ・ヴィトンのモノグラム「LV」は、品質に対する信頼や新しい創造性など、人々の物質的、精神的充足を担保するブランドの象徴となって現代に続いている。1998年には、アメリカの若手デザイナー、マーク・ジェイコブズを起用してプレタポルテに参入した。

2000s