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京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

スーツ(ジャケット、パンツ)

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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スーツ(ジャケット、パンツ)

2000年春夏

デザイナー
ポール・スミス
ブランド
ポール・スミス
レーベル
Paul Smith BUNNY ROGER COLLECTION
素材・形状特徴
黄緑の綿サテン。ジャケットは3つボタンのシングルブレステッド、薄紫のキュプラのライニング。
クレジット・ライン
株式会社ジョイックスコーポレーション寄贈
収蔵品番号
AC11850 2008-24-25AB, AC11851 2008-24-26, AC11852 2008-24-27

黄緑のカラード・スーツ。ネクタイも同色で、シャツは薄紫。カジュアルとフォーマルの境界が曖昧になっていく1990年代前半頃には、こうした赤や紫、黄色といった派手な色使いのスーツが現れた。しかし、こうしたスタイルはすでに、1967年に男性服にも多彩な色を取り入れることを謳ったピーコック革命や、70年代に流行したディスコ文化などにおいてみられたカラード・スーツのリバイバルであるともいえる。ポール・スミスは1970年にイギリスのノッティンガムのセレクトショップから始まった。後に自らのブランドを立ち上げ、76年からパリ・コレクションに参加。彼の作品は本品のようにイギリスの伝統的な仕立てに、イギリスらしさを感じさせる「イギリス風(English look)」のさまざまな要素をミックスさせるところに特徴があるといえる。

2000s