KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

コート

© The Kyoto Costume Institute, photo by Kazumi Kurigami

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コート

1910年

デザイナー
ジャン=フィリップ・ウォルト
ブランド
ウォルト
レーベル
Worth
素材・形状特徴
深紅のベルベット。衿はキモノ風。前打合せに組紐風ループ飾り。後ろ背に房飾り風ビーズの装飾付き。
収蔵品番号
AC2880 79-27-1

抜き衣紋、キモノ風打合せ、着物の着装時に作り出される後腰のゆるやかなドレープなどが、西欧的な立体裁断によって効果的に表現された興味深い例である。
ウォルト店は19世紀末に、流行のジャポニスムにいち早く目を向けていた。1907年頃から、着物の着装時に見られるゆるやかさ、打合わせ、袖など日本的なディテールを模したファッションが流行となるが、他のメゾン同様、ウォルト店もこの流行を追っている。

1910s