KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

バスト・ボディス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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バスト・ボディス

1911年頃

デザイナー
不詳
ブランド
スピレラ
レーベル
Spirella
素材・形状特徴
白い綿の平織。ボーン入り。胸元にレースのトリミング。
収蔵品番号
AC5508 86-51-4

前身頃にボーンが格子状に挿入されたバスト・ボディス。極端に胸を前に押し出し、バストが一つに見えるこの形状は、「モノボゾムMonobosom(monoは〈単一〉、bosomは〈胸〉の意)」と呼ばれた。1910年代初めのコルセットは、上辺をほぼアンダーバストの位置まで下げて着装する形状となり、バスト部には本品のようなボディスが着装された。当時のモンゴメリー・ウォード社やシアーズ・ローバック社の通信販売カタログでは'bust supporter'、 'bust extender'などと呼ばれ、スレンダーな女性がより豊かな胸を形成するためと宣伝されている。
スピレラ社は1904年にコルセット・メーカーとしてアメリカで創業し、イギリス及びスエーデンにも拠点を持っていた。創業前に柔軟で折れにくいコルセット用ボーンで特許を取得している。

1910s