KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

イヴニング・コート

© The Kyoto Costume Institute, photo by Richard Haughton

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イヴニング・コート

1912年夏

デザイナー
ジャンヌ・パキャン
ブランド
パキャン
レーベル
Paquin PARIS 3 Rue de la Paix LONDON 39 Dover Street ETE 1912
素材・形状特徴
ブルーの絹シャルミューズと黒の絹シフォン。後ろ身頃に日本風の花と水紋の刺繍。
収蔵品番号
AC9110 94-9

一枚の布によるシンプルな裁断で作られたショール風のコート。中央に入った切り込みと衿ぐりの黒の絹シフォンの装飾が、羽織る時に抜き衣紋風の衿を作る。美しさと着心地の両立を求めたデザイナー、ジャンヌ・パキャンらしい一品。
1910年から13年頃にかけて、多くのメゾンが、後ろ身頃にたっぷりとゆとりを持たせたコートを発表している。それらによく見られるのは、日本の着物の抜き衣紋を意識したような衿足を見せるデザインであった。

1910s