KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

イヴニング・ドレス

© The Kyoto Costume Institute, photo by Richard Haughton

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イヴニング・ドレス

1919年頃

デザイナー
ギュスターヴ・ベール
ブランド
ベール
レーベル
Beer,7 Place Vendôme. Paris Nice MONTE-CARLO
素材・形状特徴
黒い絹チュールのワンピース・ドレス。長短2種のシルバー・ビーズの刺繍。バックル部分は、ラインストーンによる刺繍。黄緑と金色のラメ・ストライプ織のベルト。スカート前部に黒と白の2色を交互に使用したシルバー・ビーズのフリンジ飾り。トレーン付き。アンダー・ドレスは銀ラメ。
収蔵品番号
AC7683 93-1-5

煌びやかな表面装飾と直線的なシルエットが、続く1920年代を予感させる作品。鱗文様、あるいは青海波文様は、幾何学的形態を好むアール・デコの文様として20年代にも繰り返し用いられた。
ドイツ生まれのギュスターヴ・ベールは1905年にパリにメゾンを開店。ニースとモンテカルロにも支店を出す。「保守的な顧客のためのコンサバティブ・エレガンス」のファッション哲学のもと、細部まで贅沢に作られたエレガントな服で高い評価を得、10~20年代の人気のメゾンの一つだった。

1910s