KCIDigital Archives

京都服飾文化研究財団(KCI)の収蔵品から選りすぐった作品を、画像と解説付きでご覧いただけます。

ブラジャー

© The Kyoto Costume Institute, photo by Takashi Hatakeyama

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ブラジャー

1920年代 - 製作国不詳

素材・形状特徴
ピンクの絹ジョーゼット。レースはめ込み。花飾り。
寸法
80.0cm (バスト) / 68.0cm (アンダーバスト)
収蔵品番号
AC1586 78-40-37

薄く、柔らかい素材と平面的な形状が特徴。バンドと呼ばれたのは、乳房を押し上げるのではなく、平にするために使われたからである。「ギャルソンヌ」(フランス語「男の子」を女性形にした合成語)と呼ばれた当時の活動的な新しい女性達の、女性らしい体の線を消すためのファッションに呼応している。20世紀のファッションは新しい方向へと歩み始めた。長い間女性たちの体を締め続け、同時に胸を支え、乳房の女性らしさを強調する役目を果たしてきたコルセットは、第一次大戦後には完全に捨て去られた。それによって新たな下着、ブラジャーが登場したのである。日本に初めて入ってきたブラジャーは、このタイプのもので「乳バンド」などと呼ばれた。

1920s